
ミントを育てて増やしてみたい人「ミントを育てて増やしてみたいけど、どうやって増やすの? 挿し木? 株分け? 頑張りたい気持ちはあるけど、手順がわかりません。具体的な方法を教えてください。」
こういった疑問に答えます。
本記事の内容
最近は炭酸水にハマっていて、そこにフレッシュなミントをたっぷり入れて飲むのが、ちょっとした贅沢になっています。
できるなら、スーパーで買わずに、自分で育てたミントを好きなだけ使いたい──そう思って育て始めました。
でも、いざ「増やしたい」と思っても、「挿し木ってどうやるの?」「株分けっていつするの?」など、意外とわからないことだらけです。
頑張りたい気持ちはあっても、最初の一歩でつまずいてしまう方も多いかもしれません。
そんなあなたに向けて、この記事では、初心者でも簡単にできるミントの増やし方を、やさしく解説していきます。
ミントをたっぷり育てて、ミントウォーターやカクテル「モヒート」など、思いきり楽しみましょう。
はじめてのミント栽培ガイド

ミントを育てるなら、まずは元気な苗を手に入れることから始めましょう。
今回は、ミントウォーターやカクテル「モヒート」などで、たっぷり使いたいと思い、以下の品種を選びました。
- スペアミント:甘く穏やかな香り。モヒートやデザートにぴったり
- イエルバブエナ:別名「モヒートミント」。キューバ原産でやさしい香り
それぞれ1株ずつ購入し、65型の長方形プランターに植えつけました。
適切な鉢やプランターの選び方
1株だけ植えるなら、5~6号の鉢がおすすめです。65型プランターの場合は、2~3株を目安に植え付けましょう。
ミントの栽培は、植木鉢やプランターがおすすめです。後述しますが、ミントは生命力が強く広範囲に広がりやすいため、植木鉢やプランターで栽培するのが無難です。
ミントの種類と使い分け
| 名前 | 特徴 | 用途 |
|---|---|---|
| ペパーミント | 爽やかなメントールの香り | ハーブティー・料理全般 |
| スペアミント | 甘く穏やかな香り | モヒート・デザート |
| アップルミント | リンゴのような香り | サラダ・飲み物 |
| ニホンハッカ | 国産のミント。清涼感のある強いメントールの香り | ハーブティー・香りづけ全般 |
| モヒートミント(イエルバブエナ) | スペアミントより柔らかい香りと風味 | モヒート、ラテン系料理によく合う |
苗から育てるのがおすすめな理由
ミントはタネからでも育てられますが、発芽率が低かったり管理が難しかったりと、初心者には少しハードルが高めです。そのため、はじめて育てる場合は苗からのスタートがおすすめです。
ミントの苗は、春(4〜5月)や秋(9〜11月)ごろに園芸店やホームセンターなどで多く出回ります。
良い苗を選ぶ3つのポイント
苗選びは、その後の成長に大きく影響します。
以下のポイントをチェックして、健康な苗を選びましょう。
- 葉の色が濃いもの
- 茎が太くてまっすぐ伸びているもの(節と節の間が間延びしているものは避けます)
- 病害虫の被害がなく、元気な見た目のもの
特に初心者の方は、見た目がしっかりしている健康な苗を選ぶことで、失敗がぐんと減りますよ。
ミントに適した土とは?
ミントは環境への適応力が高く、それほど土質にこだわらなくても元気に育つハーブです。とはいえ、より健やかに育てたいなら、保水性のある土を使うのがおすすめです。
比較的どの土壌にも適応しますが、弱酸性や酸性の土壌を避けるとミントの成長が良くなります。
今回は、市販の培養土ではなく、「生ごみ漬物」から作った自家製の土を使用しました。
» 参考:生ごみ漬物ってどう使う? ←炭もプラスして土づくりに挑戦してみた
土を再利用する場合の3ステップ
畑やプランターの土を再利用する場合は、以下の手順でリフレッシュしましょう。
- ⒈ 古い根っこや石、雑草を取り除く
- ⒉ 日光に当てて消毒する
- ⒊ ミントを植える2週間ほど前に土に石灰を混ぜて、中性~弱アルカリ性の土に調整する
肥料は与えすぎに注意
ミントをはじめとするハーブ類は、肥料をあまり必要としない植物です。肥料を与えすぎると、ミントの香りが弱まることもあります。
地植えのミントは肥料は要りません。鉢植えのミントも生長期に合わせて初春に置き肥を少し上げるだけで十分です。
植え替えの適期と頻度
ミントの植え替えは、真夏と真冬を避けます。真夏は暑すぎ、真冬は寒いため、根付きが悪くなる可能性があります。
そのため、ミントの植え替えに適しているのは以下の期間です。
- 春:3〜6月ごろ
- 秋:9〜11月ごろ
1〜2年に1回の植え替えを
ミントは成長が早く、根がどんどん広がるので、放っておくとすぐに鉢の中が根でいっぱいになります。
1~2年に1回を目安に、一回り大きな鉢やプランターに植え替えましょう。
苗の植え付け方
市販の苗やポリポットなどで育てた苗を、鉢やプランターに植え付ける手順をご紹介します。
① 鉢やプランターに鉢底石を入れ、プランターの8分目まで調整した土を入れます

排水性を高めるために、鉢底に鉢底石を2~3cmほど敷きます。

その上に、園芸用の培養土(pH調整済み)を、プランターの8分目程度まで入れましょう。ハーブ専用または野菜用の土も利用可能です。
② ポットより1周り大きめの穴を掘り、ポットから苗を取り出して植えつけます

黄色っぽくなっている葉を取り除いて、ポットから苗を優しく抜き取ります。根鉢を軽くほぐして植え付けましょう。

ポットの土の上部と植木鉢やプランターの土の上部の高さが揃うように、苗の位置を調整してください。
また、複数株を植え付ける場合は、株間を15cm以上取りましょう。
③ 苗と土が密着するように軽く押さえ、ぐらつかないようにします

土を寄せ、指の腹で軽く押さえて固定します。
④ たっぷりと水を与えます

鉢底から水が流れ出るくらい、たっぷりと水をあげます。
植え付け直後のポイント
植え付けた直後は、強い日差しを受けるとストレスを感じやすいため、午前中の柔らかい日差しが当たる半日陰の場所に置きましょう。また、風通しが良く、湿気がこもらない環境を選ぶことも大切です。
水やりはたっぷりと行い、土が乾かないように様子を見ながらこまめに管理します。ただし、過湿には注意してください。
ミントを元気に育てるための環境と日々のケア

ミントは手軽に育てられるハーブですが、より香り豊かで健康な株に育てるには、置き場所・水やり・剪定・冬越し・病害虫対策のポイントを押さえることが大切です。以下に、それぞれの注意点をまとめました。
ミントの置き場所は「半日陰」がおすすめ
ミントは乾燥に弱いため、日の当たり過ぎに注意しましょう。特に真夏の強い日差しに長時間さらされると、葉焼けや乾燥によるダメージを受けやすくなります。
そのため、風通しがよく、午前中にやさしい光が当たる「半日陰」の場所が最適です。
水やりのポイント
土の表面が乾燥してからたっぷりとお水をあげます。ミントは乾燥を嫌い保水性のある土を好みますが、水をやりすぎると根腐れを起こす可能性があります。
目安としては、
- 真夏は朝夕の1日2回
- 真冬は1週間に1回
※株が凍らないように、霜が降りるほど寒い時期の水やりはしなくて問題ありません。
ミントの剪定は収穫とセットで
ミントの剪定は、葉の収穫と同時におこないます。定期的に収穫を兼ねて剪定することで、株の健康を保ち、香りのよい葉を長く楽しむことができます。以下のような時期や状態を目安に剪定しましょう。
- 5月〜9月の収穫期
- 背丈が20〜30cmになったとき(根元から1~2節までバッサリ剪定)
- 梅雨入り前など、風通しをよくしたい時期
- 7月ごろ花が咲く前
ミントの収穫は、冬を除けば一年中楽しめます。中でも、花が咲く夏前は香りがよく、風味豊かなミントを収穫できる絶好のタイミングです。
春に新芽が出てきたら、先端を切り取る摘心をすると、わき芽が伸びて葉がよく茂ります。
なお、ミントは花が咲くと葉が硬くなります。葉の収穫が目的であれば、花穂はこまめに摘み取りましょう。
冬越しのコツ
ミントの生育適温は15〜25℃です。ミントは寒さに強いので特別な管理は必要ありませんが、霜が降る場合や寒冷地では以下のような対策が効果的です。
- 冬前に、地表部まで刈り込んでおく
- 株元に腐葉土や敷き藁・敷き草を敷いて保温する
- 霜の当たらない、日当たりのよい軒下などに移動させる
冬の間にミントの葉が枯れてしまっても、心配はいりません。根は地中でしっかりと生きており、春になるとまた元気な新芽が出てきます。
肥料について
2年目以降は、春に追肥として緩効性肥料を土の上に置きます。ミントは肥料がなくても育つため、与えすぎに注意が必要です。
なお、植え替えを行う場合は、新しい土に肥料分が含まれていれば、追肥の必要はありません。
ミントの病害虫対策
ミントは香りが強く病害虫に強い植物ですが、まれに被害を受けることもあります。室内栽培では心配ありませんが、屋外では以下の対策をしておくと安心です。
- 適切な水やりと風通しの良い環境を保つ
- 防虫ネットを使用する
- ハダニは葉裏を霧吹きで洗い流す
- アブラムシはテントウムシ or 牛乳スプレーで駆除
- 食害がある部分は思い切って切り戻す
牛乳スプレー使用のポイント
・ 薄めずに原液を使う
・ 晴天で雨が降っていない日に散布(前後も晴天が望ましい)
・ 午前中に行い、30分〜2時間程度しっかり乾燥させる
・ 葉の表裏をまんべんなくスプレーする
※乾いた牛乳は悪臭やカビの原因になるため、 乾燥後は必ず水でしっかり洗い流しましょう。また、散布前の水やりは控え、水やりは牛乳スプレー後に行います。
ミントを育てるうえで気をつけたい2つのポイント

ミントは育てやすく、初心者にも人気のハーブですが、育て方を間違えると後悔することも…。そこで、植える前に知っておきたい注意点を2つご紹介します。
① 繁殖力が強い!寄せ植え・地植えはNG
ミントは「ミントテロ」と呼ばれるほど繁殖力が非常に強い植物です。地下茎をどんどん伸ばして広がり、周囲の植物の根を圧迫したり、養分を奪ってしまいます。
さらに、ミントは「アレロパシー」という物質を分泌します。これは、自分以外の植物の生育を抑える働きを持つ成分で、種の発芽を妨げたり、もともと植わっている植物を弱らせてしまいます。
その結果、周囲はしだいにミント一色となり、他の植物が育ちにくい環境になってしまいます。
こうしたトラブルを防ぐためにも、ミントは地植えを避け、必ず鉢やプランターに植えるのが鉄則です。
② 異なる品種は交雑しやすい
ミントは繁殖力が強いだけでなく、品種間で自然交配(交雑)しやすい性質も持っています。
交雑が起こると、香りや葉の形が変わり、元の品種の特徴が失われてしまうこともあります。そのため、交雑を避けたい場合は、花穂はこまめに摘んでおいた方が安心です。
今回は、スペアミントとイエルバブエナという異なる品種を育てるため、それぞれ別のプランターに分けて植えつけることにしました。
ミントを増やす2つの基本方法
ミントは生命力が強く、簡単な方法でどんどん増やせるハーブです。家庭で行える代表的な方法は 「挿し木」 と 「株分け」 の2つ。それぞれの特徴と手順を見ていきましょう。
⒈ 挿し木(初心者におすすめ)
茎の一部を切り取り、水や土に挿して発根させる方法です。水耕栽培としても楽しめるので、育てる実感が湧きやすく、初心者にも最適です。
手順①:元気な茎を10〜15cmほどカット

茎の先端から10〜15cmほどをハサミでカットします。その際、茎に4節以上残るように切るのがポイントです。
切り取ったあとの株には、根元から1〜2節ほど残すと、新しい芽が伸びやすくなります。

水に浸かる下葉を取り除き、切り口は斜めにスパッとカットして断面を広げましょう。
手順②:水に挿して発根させる

コップや瓶に水を入れ、節が2〜3節浸かるように挿します。
根が出るのは節からなので、節のある部分が水につかっていることが根を出すためのポイントです。
また、瓶の口が広い場合は、ラップやアルミホイルを軽くかぶせて小さな穴を開け、そこに茎を通すと安定して沈みにくくなります。

6日後の様子。根が生えてきました。
カーテン越しなど直射日光はさけて、明るい日陰に置きましょう。7日~10日程度で新しい根が生えてきます。
水はこまめに変えて、根がある程度育つまで2週間ほど見守りましょう。
手順③:根が2〜3cmになったら土に植える

2週間後の様子。
根が2〜3cmほど伸びたら、土に植え替えます。

まず、鉢やプランターの土をあらかじめ湿らせておきます。そこに穴をあけて根が折れないように植えつけましょう。
茎が長い場合は、葉を一節残して上の部分はカットします。また、葉を3枚ほど残す程度にしておくと、エネルギーが根に回りやすく、活着がスムーズです。
植え付け後は半日陰で管理し、根づいたら日当たりの良い場所へ移動します。
その間は、土が水切れを起こさないように定期的に水を与えてください。根付くまでに水切れすると、せっかく出た根が枯れてしまいます。
挿し木から室内栽培も可能
ミントを鉢植えに植えて栽培すると室内でも育てられます。ミントの置き場所は、窓辺など日当たりや風通しのいい場所がおすすめです。
直射日光は避け、レースカーテン越しの光で十分に育ちます。
水耕栽培(ハイドロカルチャー)でも楽しめる
挿し木で発根したミントは、土に植え替えずに水耕栽培でも育てられます。
水はこまめに取り替えましょう。
⒉ 株分け(株が大きくなったら)
ミントの株が成長し、鉢いっぱいに広がってきたら「株分け」のタイミングです。1つの株を2〜4株に分けて、別々に育てることで効率よく増やせます。
- 適期:春(4〜6月)または秋(9〜10月)
- 株が鉢の縁まで広がり、根が詰まってきたらタイミング
手順①:土の準備
鉢やプランターに土を入れます。
一般的な草花用の培養土でOK。ハーブ専用土でなくても大丈夫です。
手順②:株を分ける
株を鉢から抜きとります。
手で割れないほど根が回っている場合は、ハサミや不要な包丁を使って思い切ってバツっとカットしましょう。
根を切っても、ミントは非常に丈夫なので、心配ありません。
手順③:植え替える
分けた株を、新しい土を入れた鉢やプランターに植え直し、たっぷりと水を与えます。
2株に分ければ2倍、4株に分ければ4倍に増やせます。
私のイチオシ!ミントの増やし方(挿し木編)
ミントは挿し木で簡単に増やせる植物です。一般的な挿し木は「水に浸けてから」「肥料なしの土で」など細かい条件がありますが、ミントはとても丈夫です。切って挿すだけでも十分育ちます。
手順①:土を湿らせておく
挿す前に、鉢やプランターの土はあらかじめたっぷりと水やりして湿らせておきましょう。
乾いた土に挿してから水をかけると、水圧で穂がグラついたり、傾いてしまうことがあります。
底から水がしっかり出るまで水やりしたら準備完了です。
手順②:挿し穂を切る

大きく伸びた茎をパツンとカットします。根元から1〜2節ほど残すのがおすすめ。
切った部分は、そこから分枝してまた茎を伸ばします。
ミントは放置すると下の葉が硬くなり、使いにくくなるので、迷わずカットしましょう。
手順③:植える部分の葉を落として挿す

挿し穂は、一番上の葉を3枚ほど残し、下葉はすべて取り除きます。
大きな葉は蒸散量が多く、根付きにくくなるため、半分ほどカットしておきましょう。
準備ができたら、湿らせた土に節の部分がしっかり土に埋まるように挿します。
ミントの根は節から出てくるので、発根を確実にするためにも節は土中に埋めるようにしましょう。
挿してすぐは直射日光を避け、風通しのよい半日陰で管理します。発根したら、日当たりの良い場所へ移動させましょう。
挿し木の経過

2日後の様子。

11日後の様子。

14日後の様子。葉の脇に新芽が確認できました。新芽が出てきたら、無事に発根した合図です。

16日後の様子。小さい葉っぱが複数でてきたので、大きな葉は取りました。

29日後の様子。

46日後の様子。

46日後の様子。

49日後の様子。
手前がスペアミント、奥がイエルバブエナです。イエルバブエナの方がにぎわってます。
鉢底の処理も少し変えていて、イエルバブエナには水切りネットの上に鉢底石を敷く方法を採用。一方、スペアミントは水切りネットのみ敷いて育てています。

66日後の様子。

87日後の様子。

おつかれさまでした。
すべての挿し穂が根付くわけではありませんが、ミントは成長が早いので気軽にチャレンジできます。摘んでもまた芽吹き、繰り返し楽しめるのもミントならではの魅力です。
炭酸水やお茶、カクテルに添えれば、いつもの日常がふわっと華やぎます。
「摘むたび、暮らしにミントの魔法。」
今日から、あなたもミント生活を始めてみませんか。
