言霊はこうして実現する 伯家神道の秘儀継承者・七沢賢治が明かす神話と最先端科学の世界【言霊と科学の融合】

言霊はこうして実現する 伯家神道の秘儀継承者・七沢賢治が明かす神話と最先端科学の世界

日本語の一つ一つの音には特別な力があるって知っていましたか?『言霊はこうして実現する』は、言葉の力を科学と結びつけて、私たちにその不思議を教えてくれます。

この本では、日本語の音がどうして特別なのか、そしてその音がどんなふうに私たちの心や体に影響を与えるのかを説明しています。例えば、古代日本の神話や、最新の科学技術を使って言葉の秘密を探ります。

このブログでは、本の中で紹介されている内容をわかりやすくまとめています。日本語や言葉の力に興味がある人、古代の神話や科学の不思議な話が好きな人にピッタリです。

第1章 言霊に秘められし霊性を呼び覚ます

言霊に秘められし霊性を呼び覚ます

日本語の特徴と一音語

膠着こうちゃく
日本語は単語に接頭辞や接尾辞をつけて意味を生み出す「膠着語」。

一音語
古代日本語では一音(一つの音)に意味があり、例えば「マ(目)」「タ(手)」などがある。二音になると「ミミ(耳)」「イキ(息)」などになる。

擬音語・擬態語
日本語には自然界の音を表す擬音語や擬態語が多い。「鳥のさえずり」や「雨音」など。

日本人の感性と脳の特性

自然音の理解
日本人は虫の声や風の音などを「声」として聞く特性がある。これは日本語の影響であり、日本語で育つと外国人でも同じように聞こえる。

感応性
日本人は自然界からの語りかけに感応しやすい。

言霊学の始まり

言霊
言葉には霊的な力があるという考え方。江戸時代から体系的に研究され、明治時代に言霊学として確立。

五十音と心
五十音(あいうえおなど)にはそれぞれ意味があり、人の心や精神性に影響を与えると考えられる。

古事記と言霊

古事記
日本の古代神話を記した書物。言霊学ではこれを言葉の奥義を記した暗号文書のように捉える。

天地創造と五十音
古事記の創世神話は、言葉の誕生を表している。最初に生まれた神々天之御中主神あめのみなかぬしのかみ「ウ」、高御産巣日神たかみむすびのかみ「ア」、神産巣日神かみむすびのかみ「ワ」は言霊の出発地点とされる。

言霊学では、日本語の音には深い意味と霊的な力があると考えます。日本語の特性や、古事記の神話を通じて、言葉の持つ力や日本人の感性を理解することができます。これにより、言葉を大切にし、その力を生かすことができるのです。

第2章 伯家神道が明かす神道の深層

伯家神道が明かす神道の深層

皇太子の天皇になる修行「はふりの神事」

伯家神道は、皇太子が天皇になるための修行「はふりの神事」を行っていました。これは大嘗祭だいじょうさいの儀式とは別に行われるもので、皇太子が日本という国と一体になるための修行です。この修行を通じて、皇太子は天皇としての境地に達し、自分の背中に国土や民を背負っている実感を持ちます。

また、この修行では、皇祖神である天照大御神あまてらすおおみかみや天津神、国津神を迎える行も行われます。天皇は神と民をつなぐ存在であるため、このような行が行われるのは当然のことです。

伯家神道の行法

伯家神道の行法は、出雲いずも神道や物部もののべ神道、垂加神道など、さまざまな神道から取り入れたシステムです。これらは宮中という隔離された場で純粋培養されてきました。

たとえば、伯家神道には出雲神道に由来する隅切すみきり八角形の机を用いた行法があります。このように、日本神道の精髄を集め、現代にまで保存してきたのです。

神をつかみ、神を食べる

伯家神道の理解には「体感」が重要です。七沢賢治氏によれば、伯家神道の行法は「神をつかみ、神を食べる」ことで、神人合一しんじんごういつを体感するものです。

この行法では、祓詞はらいことばを用いて五感を集中させず、筋肉を動かす神経回路に刺激を与え、宇宙創造の情報と直接コミュニケーションをとります。これにより、豊穣な知的・霊的・資源にアクセスし、体感的な叡智として取り込むことができます。

神とつながるための身体運動

伯家神道の行法では、自然発生的な身体運動が重要です。これにより、脳と深く関係する筋肉の働きを活用します。たとえば、指を動かすリハビリにより、脳の一部を再生させることができるという事例があります。

伯家神道の行法も、筋肉運動を通じて脳の高次機能を開発・活用し、神と一体化することを目指します。

まつりごとは「祀りごと」

伯家神道の行法は、国のまつりごとと直結していました。古代の国家では、王がシャーマンとなり、天意てんいに沿ったまつりごとを行っていました。伯家神道の行法も、天皇が神とつながり、天意を伺うためのものです。これにより、日本という国の特異な国柄を形作ってきました。

十種神宝御法の真義

伯家神道の中核的行法である「十種神宝御法」は、十段階の階梯かいていから成り、意識のありようを示すものです。これは、自身を客観視し、天地自然を感じる方法であり、実践的な叡智を生むものです。

伯家神道では、三種さんしゅの祓、身禊みそぎ祓、一二三ひふみの祓、おお祓(中臣祓)の四種類の祓詞を用い、独特の拍手を打つことで神とつながります。

神道における神とは

神道の神は非人格神が基本ですが、先祖神や歴代天皇、歴史上の偉人など、人格神も存在します。伯家神道では、先祖神や歴代天皇などを神として捉え、彼らとつながるための行法を行います。

このようにして、伯家神道は神と人との一体化を図り、神の知識を得るための手法を提供しています。

顔の前で天津神に一拍、胸の前で国津神に一拍、そして遠津御祖神とおつみおやのかみに腰の後ろで一拍する拍手法には「十種神宝御法」の精髄が凝縮され、伯家神道の思想に直結しています。

第3章 言霊・神道と最先端科学の融合

言霊・神道と最先端科学の融合

言霊と神道を科学で解き明かせるか?

多元的理解と新しい時代のパラダイム
七沢氏は、『古事記』の多元的理解や日本語、神道を科学の観点から解明しようとしています。彼は、科学的証拠が不十分でも、新たな視野が広がることが重要だと考えています。

科学は左脳、宗教は右脳を使うため、両方をバランスよく使うことで感動を体験できると述べています。知識は実践で役立つかどうかが重要であり、体感的な結びつきが必要だと強調しています。

宇宙論の提案
七沢氏は、各自が自分の宇宙論を書くことを提案しています。これにより、自己意識と宇宙意識の等価を目指し、進化と生存の希望を見出せるとしています。

宇宙は「無」から生まれた

真空の性質
量子論によると、真空は「何もない空間」ではなく、粒子と反粒子が絶えず対生成・対消滅を繰り返す「真空の揺らぎ」が存在します。これは「ゼロ・ポイント・フィールド」とも呼ばれます。

宇宙の誕生
ウクライナの物理学者ビレンケンは、宇宙が無から生まれたと提唱しました。もし宇宙が「有」から生まれたなら、その「有」は何から生まれたのかという無限の問いが生じます。ビレンケンはこの問題を回避するために、宇宙が「無」から生まれたと考えました。

古事記との類似性
『古事記』の創世神話では、天之御中主神から高御産巣日神と神産巣日神が生じたと記述されています。七沢氏に言霊学を教えた小笠原孝次氏は、これを量子論の対生成の関係に類似すると考えました。

対称性の自発的な破れと言霊

宇宙が誕生する際、真空の対称性が破れることで、粒子が質量を持つようになりました。これは、「対称性の自発的な破れ」という理論で説明されます。『古事記』の神話にも似たような考えがあり、神々が生まれる過程で対称性が破れることが描かれています。

想念とヒッグス粒子

ヒッグス粒子は素粒子に質量を与える粒子です。七沢氏はこれを「想念」に近いものと考えています。想念には意志、結合、精神、情動、生命と五つの階層があり、それぞれ異なる力を持っています。この想念が私たちのDNAに影響を与えると考えています。

量子の示す奇妙な振る舞い

量子論の基本概念としてハイゼンベルクの「不確定性原理」があり、ミクロの物質は常識外れのルールに従う。量子エンタングルメントや量子が異なるいくつかの状態の重ね合わせで表現されるなど、量子論は奇妙な性質を持つ。

フォン・ノイマンは「波の収縮は人間の意識の中で起こる」と結論づけたが、現在では実際の物理現象の過程で発生するというのが通説である。

パラレルワールドと量子コンピュータ

コペンハーゲン解釈と多世界解釈
量子力学において、コペンハーゲン解釈は、電子の位置が観測されるまでは複数の位置に重なって存在していると解釈します。例えば、電子が「A点」「B点」「D点」に同時に存在している状態です。

これに対し、多世界解釈では、電子は観測前にどこか一か所に存在しますが、その代わりに世界が複数に枝分かれしています。つまり、「電子がA点にいる世界」「電子がB点にいる世界」「電子がD点にいる世界」が存在し、それぞれの世界は同時並行的に存在していると考えます。

多世界解釈の起源
多世界解釈は、アメリカのプリンストン大学の大学院生であったエベレットが1957年に著した「パラレルワールド論」が原点です。エベレットは、量子論の原理はミクロの世界だけでなく、マクロの世界や宇宙全体にも適用されると考えました。

彼の考えでは、宇宙は誕生以来、量子に基づいて可能性の数だけ枝分かれしており、その一つが私たちのいる宇宙だというのです。

量子コンピュータの概念
量子コンピュータは、量子の特異な振る舞いを応用して超高性能な計算を行う装置です。現在のコンピュータは、情報を「0」と「1」の二進数で処理しますが、量子コンピュータは「0と1の重ね合わせの状態」を利用します。この状態は量子ビット(キュービット)と呼ばれます。

理論的には、10個の量子ビットがあれば、二の10乗=1024通りの演算を一度に行うことができます。イギリスの物理学者ドイチェは、「量子コンピュータが並列演算を行えるのは、複数の世界で演算が実施されるからだ」と述べています。

量子論と伯家神道の世界像の類似性
量子コンピュータは、パラレルワールド(並行世界)の量子によって記憶・計算を行うものであり、幽の世界や天津神の世界にアクセスするコンピュータと考えることができます。

DNAと言霊について

遺伝情報のブラックボックス
人間の遺伝情報はDNA上に記され、遺伝子部分は全ゲノムの5〜10%を占めます。残りの90〜95%は「ジャンク」と呼ばれ、その働きは不明です。

遺伝子のスイッチ機能
筑波大学名誉教授の村上和雄氏は、遺伝子のON/OFFのスイッチ機能が環境の変化によって作動すると述べています。例えば、笑いや言霊が遺伝子のスイッチをON/OFFにする方法として考えられます。

日本語とDNAの関係
五十音から母音を除いて、「ん」を加えた四十六音が、染色体の数と一致することから、日本語がDNAに働きかける可能性が考えられます。

言語というエネルギーの取り込み・伝播プロセス

仮説
七沢氏は、言霊のエネルギーが脳やDNAに及ぼす影響について以下の仮説を立てています。

  • ①物理的レベル: 日本語の音が空気の振動として存在する。
  • ②生理的レベル: 音が耳に入り、神経信号に変換される。
  • ③心理的レベル: 脳が音を認識する。
  • ④DNAレベル: 神経信号が細胞に伝わり、DNAと共振する。

ゼロ・ポイント・フィールドとの関係
言霊の発声によって、ゼロ・ポイント・フィールドにアクセスする可能性があります。小笠原孝次の著書『言霊百神』では、言霊が宇宙と脳、発声器官を瞬間に回転循環する生命の知性の活動として描かれています。

第4章 言霊で現実を創造する方法

言霊で現実を創造する方法

「ありがとう」ブーム

「ありがとう」という言葉が流行している理由は、その言葉が幸福を招くと信じられているからです。五日市剛氏の『ツキを呼ぶ魔法の言葉』がこのブームを牽引し、多くの人が「ありがとう」「感謝します」「ツイている」という言葉で人生を好転させました。

小林正観氏も「ありがとう」によって現実が変わると提唱し、ホ・オポノポノもまた「ありがとう」を使う方法です。

言霊の実践

ポジティブシンキングやアファーメーションが失敗する理由として、七沢氏はそれらが論理性に欠け、ネガティブな要素を無視している点を指摘します。

日本語の五十音には階層性と統合性があり、願望を叶えやすくする力がありますが、現代の日本語の乱れが問題です。

祓詞の重要性

祓詞を使うことで、言霊は本来の力を取り戻します。伯家神道の「三種祓」「身禊祓」「一二三祓」などを毎日唱えることが推奨されます。これにより、心身の穢れが浄化され、新たな現実を創造する準備が整います。

客観視とゼロ化

意識をゼロ・ポイント・フィールドに持っていくためには、客観視が重要です。客観視によって自分を俯瞰し、ネガティブな要素を排除することで、ゼロの地点に到達します。この過程を経て、ゼロから新しい現実を創造することが可能です。

構文の五階層による言霊エネルギーの活用

「構文の五階層」とは、五段階に分けて文章を構築し、これを朝晩数回ほど声に出して読むことで効果を期待する方法です。アファーメーションに似ていますが、論理的かつ階層的に文章をつくる点でオリジナリティがあります。

  • ①一人称構文: 自分の心情を記述(例:「まじめに仕事しているのに叱られるなんて腹が立つ!」)。
  • ②他人称構文: 相手の心情を記述(例:「上司は私の容姿が好きになれないという理由で怒っている」)。
  • ③複合一人称構文: 自分の心情に対する俯瞰した視点を記述(例:「叱られることに腹が立つが、感情に振り回されるのはうんざりだ」)。
  • ④優先構文: 具体的な行動を考える(例:「上司の愚かさに怒るのではなく、哀れに思う心の余裕を持とう」)。
  • ⑤自在構文: 人生や存在についての理解を記述(例:「人生において他者に振り回されて自分を見失うことは愚かなことだ」)。

「構文の五階層」は、言霊エネルギーを活用するための階層的な手法です。この手法を実践することで、新しい現実を創造することができ、言霊の力を体感することができます。

というわけで、今回は以上です。読んで頂き、ありがとうございました🙇