EMを始めようと考える人「EMにはどういった種類があるんだろう…。初心者にオススメなのはどれだろう? EM活性液、私もつくれるのかなぁ。」
こういった疑問に答えます。
本記事の内容
- EMとは?
- EMにできること
- EMの商品を一覧でまとめました。特徴別に比較しよう
- EMを増やしてみよう
- EM活性液はどうやって作るの?
現在の私はEM生活を始めて1年ほど。日々、善玉菌たちと共に生活し、その恩恵を楽しんでいます。EMは本当に素晴らしいものなので、初心者向けに解説しますね。
EMとは?
EMとは、人にも環境にもやさしい善玉菌の集合体です。EMはもともと自然界の中にいる菌の中で、農地や水環境の改善にチカラを発揮する光合成細菌や、乳酸菌、酵母などの善玉菌が共生し、相乗効果を生み出しています。
EMにできること
- (1) 土・植物:土や植物が自然の力で育つ
- (2) 海・川:川や海が生態系が豊かに蘇る
- (3) 家畜:悪臭が軽減し、お肉がおいしくなる
- (4) 家:健康的で心地よい空間になる
(1) 土・植物:土や植物が自然の力で育つ
EMは元々その土地にいる無数の善玉菌の応援団として働きます。植物にも環境にもやさしく育てることができます。
(2) 海・川:川や海が生態系が豊かに蘇る
EMを海や川に投入することによって、ヘドロが分解し、悪臭が減り、生き物がたくさん棲む豊かな生態系が復活します。
(3) 家畜:悪臭が軽減し、お肉がおいしくなる
畜舎にEMを散布することで、悪臭が軽減されます。また、飲み水やエサに入れると家畜が健康に育ち、お肉や卵の品質が向上します。
(4) 家:健康的で心地よい空間になる
ニオイや汚れの元を分解し、ホコリをつきにくくします。日常的に室内で使うと善玉菌が心地よい空間をつくります。
EMの商品を一覧でまとめました。特徴別に比較しよう
家庭で使うEMの基本商品を5つご紹介します。順番にみていきましょう。
EMW
安心の天然素材でお掃除と消臭ができるので、本当におすすめです。私が最初に購入したのは「EMW」です。使い方は簡単で、500mlのスプレーボトルに水500mlとEMWを大さじ1杯混ぜるだけ。これをカーテンや壁、部屋全体にスプレーすると、居心地のよい発酵空間が作れます。さらに、床掃除や料理後の消臭にも効果的です。
ただし、水で薄めたものはpH値が高くなり、雑菌が繁殖しやすくなるため、その日のうちに使い切るようにしてください。残った場合は、排水口に流すことで水質浄化にも役立ちます。
また、スプレーボトルに「EMセラミックス 堅焼きパイプ」を入れておくと、ボトル内のカビ防止になります。
EM Garden
植物の生育環境づくりにつかいます。植物が元気がないときに葉の表面や裏面に水で薄めてスプレーしたり、通常の水やり時に水にまぜて与えると元気になります。私自身、家庭菜園で「EM Garden」を使っており、効果を実感しています。
» 参考:【バジルの育て方】プランターで種まきから始めました【EM活用】
使い方は簡単で、水で500倍程度に薄めるだけです。例えば、6ℓのジョウロには大さじ1杯のEM Gardenを混ぜて使用します。
EM・1
EM・1は増やして使えるEMの種菌です。「糖蜜」または「善玉菌のエサ」を与えると、菌たちが活発に動き始め、どんどん増殖します。慣れてきたら増やして使うEMにチャレンジしてみましょう。
糖蜜
ミネラル豊富なEMのエサの定番。サトウキビから砂糖を作る過程で出る糖蜜は、糖だけではなくアミノ酸やミネラルをバランスよく含むので、EMのエサとして最適です。
善玉菌のエサ
粉状で扱いやすいEMのエサは色が薄めなので、色付きが気になる場面で活躍します。ただし、スプレイヤーが詰まりやすいので注意してください。
EMを増やしてみよう
EM・1を種菌にしてエサ(「糖蜜」または「善玉菌のエサ」)を与えることでEMの菌が元気になり、どんどん増殖していきます。
どれくらい増えるの?
1本を40本分に増やせます。1本のEM・1(500㎖)から、糖蜜をエサにした①糖蜜で作るEM活性液レシピで、500㎖ペットボトルが40本、「善玉菌のエサ」を使えば60本のEM活性液を作ることができます。
品質的にEM・1と全く同じものができるわけではありませんが、同等の効果を発揮できます。
なぜ増やす必要があるの?
いろんなところでEMをどんどん使えます。EMの効果や快適さが実感できると、お家のあらゆる場所、あらゆる場面でEMを使いたくなります。そんな時、自分で増やすことができれば経済的です。
EM活性液はどうやって作るの?
①糖蜜で作るEM活性液レシピ
EM・1と糖蜜で作る基本のEM活性液は、家庭菜園や消臭、お掃除など、あらゆる場面で活用できます。私はお風呂や洗濯機に入れたり、トイレ掃除や排水口の臭い取りに使っています。
準備するもの
- (1) 2ℓペットボトル容器(しっかりした材質の容器)
- (2) 温水(40℃:お風呂のお湯くらいの温度)
- (3) EM・1
- (4) 糖蜜
- (5) その他の道具(計量スプーン・ジョウゴ)
手順は次のとおり
- (1) 温水をジョウゴでペットボトルに半分ほど入れ、糖蜜大さじ3杯、EM・1大さじ3杯を加えます。
- (2) 残りの温水を足します。(ペットボトルの肩の部分より1㎝上くらい)
- (3) しっかりフタを閉めて軽く振って混ぜます。
- (4) なるべく温かい室内に置き、水温を25℃以上(理想は38℃)にキープします。
- (5) 発酵が活発になると、ペットボトルが膨らむので、こまめにガス抜きをします。
完成後のポイント
完成後は直射日光の当たらない涼しい場所に保管しましょう。発酵が継続し、ガスが出る場合は、ガス抜きをしましょう。
品質チェック
できあがりの品質はpH試験紙でチェック。良好に発酵できている場合はpHが3.5以下になります。
写真は4.0くらいなのでもう少し待ちます。
できあがりの日数は、夏場で7日前後、冬場で10〜14日前後が目安ですが、地域や発酵場所により異なりますのでよく観察してください。 水温によって発酵に必要な日数が異なります。
冬場は発酵を促すために、いくつか工夫が必要です。例えば、お風呂のお湯に容器を浮かべたり、日の当たる窓際や断熱・保温効果のある場所に置く方法があります。私はストーブの前に容器を置き、夜は毛布をかけて発酵を進めました。
②白色活性液レシピ
EM・1と善玉菌のエサで作る、色が薄めのEM活性液。家庭内で色付きが気になる場面で活躍します。糖蜜で作る活性液に比べて有機酸量は少なめになりますが、少量のEMでしっかり発酵します。
準備するもの
- (1) 2ℓペットボトル容器(しっかりした材質の容器)
- (2) 温水(40℃:お風呂のお湯くらいの温度)
- (3) EM・1
- (4) 善玉菌のエサ
- (5) その他の道具(計量スプーン・ジョウゴ)
手順は次のとおり
- (1) 温水をジョウゴでペットボトルに半分ほど入れ、付属の専用スプーンで「善玉菌のエサ」を2杯(30g)、EM・1大さじ2杯を加えます。
- (2) 残りの温水を足します。(ペットボトルの肩の部分より1㎝上くらい)
- (3) しっかりフタを閉めて軽く振って混ぜます。
- (4) なるべく温かい室内に置き、水温を25℃以上(理想は38℃)にキープします。
- (5) 発酵が活発になると、ペットボトルが膨らむので、こまめにガス抜きをします。
使用期限はどれくらい?
生き物なので、明確な使用期限はありませんが、菌が元気に動いているうちに使ったほうがよいので、完成してから1ヵ月間で使うことをお勧めします。匂いが完成時と変わってきたら、排水口やトイレの掃除に使ってください。
水で薄めたEM活性液は日持ちがしないので、その日のうちに使い切るようにしましょう。
白濁したオリやボトルの底に溜まる物は、微生物の代謝物と基質(エサ)や微生物の死骸が固まったものです。軽くふって混ぜて使ってください。また、残ったカスは台所等に流しても環境に役立ちますので、そのまま捨てていただいても構いません。
以上、EMの初心者向け解説でした。
EMに興味が出てきたら、ぜひ試してみてください(`・ω・´)ゞ