諸葛孔明 人間力を伸ばす7つの教え【時代を超える戦略と知恵】

諸葛孔明 人間力を伸ばす7つの教え

父の本棚に三国志がありました。三国志自体は未読ですが、その中で諸葛孔明に対する興味がずっとありました。その智慧と戦略は時代を超えて私たちに何かを伝えてくれるはずだと感じ、今回は彼の教えを深く探求するため、まずは本書からその一端を垣間見ることにしました。

特に印象深かったのは、以下のところです。

この男は、小銭で勝負しているときは圧倒的な強さを発揮するが、大金を賭けての勝負ではそれまでの強さがウソのように勝てなくなる。
人間は、過度に力を入れ過ぎたり集中の度が過ぎると、緊張感が強まり、普段できていたこともできなくなってしまうことがある。
人生には、目標が不可欠である。目標とは、人を前進させるものとなる。
しかし、目標が過度の緊張を強いて、冷静さを失うほどの重荷になることには注意したい。その目標が、腰に結わえつけられた砂袋のように前進する足どりを重くしてしまったら、かえって邪魔になるだけだからである。

ー>ここからわかるのは、緊張感の管理が成功への鍵であることです。投資においても同じく、冷静な心を保つためには十分な準備が欠かせません。準備不足は冷静さを奪い、結果として失敗につながる可能性もあります。したがって、常に様々な状況を想定して臨むことが重要です。

中国を統一する秦が、まだ中国西部のはずれにある弱体な国家だったころのことである。
当時の秦王、孝公こうこうは、国家の運命は臣民の才能や知力にあると確信していた。そこで、優秀な人材を求めて、近隣諸国にまで広げて人材登用を行った。そのうちのひとりが、からやってきた商鞅しょうおうだった。
商鞅は、登用されるとすぐに孝公に上奏した。
「強大で安定した国家にするには、改革を徹底的に実施することです。
そして、王が前面に出て改革を行うのです。どんなことがあっても改革の気持ちが揺らいではなりません。改革者である王が懐疑的になったら、その時点で改革は失敗です。
また、広く臣下に意見を求めてはなりません。普通、臣下というものは保守的です。必ず改革に抵抗してきます。
ですから、王の主導の下、改革を支持する有能な者と実行するのです」

ー>上記の教訓は、リーダーシップの重要性を強調しています。強大で安定した国家を築くためには、果敢で断固とした改革が必要であり、リーダーは揺るぎない意志で前進し、有能な支持者と共に進むことが成功の鍵です。

知識の多さと創造力との因果関係はとくにない。
しかし、知識が多ければ、思考の幅は大きく広がる。そうであれば、創造する量も増えるという道理が成り立つ。
丞相じょうしょうの発明や計略は、ゼロから生みだしたものではなく、蓄積された知識を組み合わせたものであることに注目したい。
多くを学び、それをもとに思考する。それが成功の王道であることを丞相はわれわれに説かれている。

ー>知識と創造力の相関性は確かに明確ではありませんが、知識の蓄積は創造性を豊かにすることがあります。丞相の成果は、過去の知識を組み合わせて生まれたものであることが示唆されています。このことから、学び続けることが重要であり、読書を通じて知識を深め、実践で役立つ知見を身につける努力を継続していきます。

倹約は、国を安定させるに十分な効力をもつ。
国よりも規模が小さな組織ではさらにその威力は大きい。
組織を安定させ、そこにいる人々を安心させるには、まずは倹約の心を組織全体に浸透させることが大事なのである。

ー>家庭内の安定を保つために、倹約の精神を大切にします。

時間は無限である。しかし、一人ひとりにとっては有限であり、繰り返して使うことはできない。
だから、限られた時間のなかで多くのことを経験することで、時間の容量を拡大させるのだ。
ひとりの人間の時間は有限である。
だから、時間管理が大切なのである。

ー>時間は命そのものであり、その有効活用は自己の成長や幸福に直結しています。

他人からの助言は、自分で答えを見出す技術が備わってから受けるのがよい。
自分で答えを見出せるということは、すなわち決断力が備わったということだ。
決断力が備われば、行動に自信を持てるようになるので、自ずと行動力も研ぎすまされていく。

ー>決断力を備えるには、自ら考え抜くことが欠かせません。自分の中でどのように知識を活かすかを考え、実践することが肝要です。

宋代の政治家王安石おうあんせきも強い意志の威力について次のように述べている。
「絶景は遠く険しいところにある。だから、常人では見に行くことはできない。その絶景を必ず見るとの強い志をもつ者だけが、目にすることができるのだ」

ー>王安石の言葉は、強い意志の重要性を示唆しています。絶えず自らを鍛錬し、揺るぎない意志を持つことが、遠くにある目標を実現するための鍵となります。

ところで、気の合う人とならばいくらでも人脈はつくれるだろうが、そうでない人との場合はどうすればいいのだろうか。
まずは、相手の長所を探すことである。その部分に焦点を当てて、その人と付き合うのだ。そうするうちに、自然とその人が良い人に見えてくる。そうすることで、以前のような気まずさが緩和されてくる。

ー>私はコミュニケーションが得意ではありませんが、まずは相手の長所を探すことから始めてみます。

» 諸葛孔明 人間力を伸ばす7つの教え(著:姚磊)