
プランターで太陽熱消毒をやりたい人「菜の花が咲いている場所の腐植土をもらってきたら、小さなミミズがいました。無農薬栽培に挑戦したいけど虫が苦手なので、土の中の害虫・雑菌・雑草の種をリセットできる太陽熱消毒を試したいです。やり方を教えてください。」
こういった疑問に答えます。
本記事の内容
- 太陽熱消毒の前に:虫対策で除虫菊パウダーを使用
- 太陽熱消毒とは?自然で安全な「土のリセット法」
- 洗濯バサミでできる!プランター太陽熱消毒のやり方
この記事を書いている私は、家庭菜園歴まだ半年ほどの初心者です。
これまではプランター1つで試行錯誤していましたが、思いきってさらに2つプランターを追加し、合計3つのプランターで野菜づくりに挑戦していこうと思います。
そこで、義実家から菜の花が咲いている場所の腐植土を分けてもらいました。プランターに入れてみたところ、なんと中には小さなミミズたちが…!
無農薬で育てたいとは思っているけど、正直、虫はかなり苦手…。
そこで「農薬を使わずに、虫や雑菌をどうにかできないかな?」と調べていたところ、たどり着いたのが「太陽熱消毒」という方法でした。
というわけで今回は、「プランターでの太陽熱消毒のやり方」について、解説していきます。
太陽熱消毒の前に:虫対策で除虫菊パウダーを使用
虫対策として、天然除虫菊パウダーを土の表面に軽くまきました。
- 安全性:人や哺乳類には比較的安全/小さな子どもやペットのいる家庭でも使用OK(※魚毒性あり)
- 使い方:土の表面にパラパラとまくだけ
- 標準量:30〜50g/㎡を目安に調整
- 持続期間:約10日。雨上がりや散水後に使うと効果アップ
- 土のケア:使用後は発酵堆肥や炭で微生物バランスを整えると◎
- 適用害虫:ダンゴムシ、クモ、ムカデ、ゲジゲジ、クロアリ、アカアリ
私は太陽熱消毒を行う前に、除虫菊パウダーを使ってみましたが、太陽熱消毒だけで十分効果があるのかもしれません。
なお、除虫菊パウダーを使うときは、手で触れずにケースのままフリフリしてくださいね。
使用後は手洗い・うがいも忘れずに。
太陽熱消毒とは?自然で安全な「土のリセット法」
太陽熱消毒は、土の中の害虫・雑菌・雑草の種をリセットできる、自然で安全な方法です。
透明なビニールシートで土を覆い、太陽の力で土壌の温度を上げていきます。
どんな効果があるの?
対象 | 効果 |
---|---|
害虫の卵や幼虫 | 高温で弱らせたり死滅させたりできる |
雑草の種 | 発芽能力を失わせることができる |
病原菌 | 一部の病原菌も減少する |
完全に駆除できるわけではありませんが、数を減らすには十分効果的です。
なぜビニールが必要?
太陽熱消毒は、いわば「小さな温室をつくる」方法です。
項目 | ビニールあり | ビニールなし |
---|---|---|
温度上昇 | 50〜60℃以上(効果大) | 30〜40℃程度(虫は生き残る) |
雑菌・害虫・種子への効果 | 高い | ほとんど効果なし |
湿度保持 | 〇(蒸し焼き状態) | ×(乾燥する) |
ビニールなしでも多少の効果はある?
土壌に病害虫が少なく、「軽くリフレッシュしたい」だけなら、
ビニールなしでも数日間日光にさらすことで、乾燥による除菌効果は多少あります。
ただし、本格的に土をリセットしたい場合は、必ず透明ビニールで覆うのが効果的!
高温多湿状態にすることで、害虫・雑菌・雑草の種をしっかり減らせます。
洗濯バサミでできる!プランター太陽熱消毒のやり方
洗濯バサミを使って、誰でも手軽にできる太陽熱消毒のやり方をご紹介します。
用意するもの
- 透明ビニール袋(45Lのゴミ袋でもOK)
- 洗濯バサミ 4〜6個
- 水(ジョウロなど)
- 日当たりの良い場所
太陽熱消毒のやり方
太陽熱消毒のやり方を、順番にご紹介します。
- 手順①:土を湿らせる
- 手順②:プランターに透明ビニールをかぶせる
- 手順③:ビニールのふちを洗濯バサミで固定する
- 手順④:日当たりの良い場所に置く
- 手順⑤:途中で一度、土を混ぜる(できれば)
- 手順⑥:消毒後は1週間ほど寝かせる
手順①:土を湿らせる
土を軽く握って「しっとりまとまる」くらいに水を加えましょう。
乾いたままだと温度が上がりません。
手順②:プランターに透明ビニールをかぶせる
黒いビニールではなく透明を使ってください。
透明の方が温室効果が強く、より高温になります。
手順③:ビニールのふちを洗濯バサミで固定する
プランターのふちや持ち手に洗濯バサミでとめましょう。風で飛ばないように!
手順④:日当たりの良い場所に置く
真夏なら3〜5日、春や秋は1〜2週間を目安に放置します。
雨の日は軒下やベランダの壁際に移動を。雨が続いた場合はその分日数を延ばすと安心です。
手順⑤:途中で一度、土を混ぜる(できれば)
春や秋など、消毒期間が1〜2週間と長めになる時期には、3〜5日後に移植ゴテなどで軽く土を混ぜると、より均等に熱が行き渡ります。
真夏(気温が高く、短期間で効果が出る時期)であれば、混ぜずにそのままでも十分に消毒効果が期待できます。
手順⑥:消毒後は1週間ほど寝かせる
写真はビニールを外した翌日の様子です。
ビニールを外した後は、遮光と通風をして地温を下げましょう。1週間ほど寝かせてから使うと土が落ち着きます。
ちょうど1週間後にビニールを外しました。ビニールの内側には水滴がついていて、しっかり密閉されていたことがわかります。ただ、ビニールを外した土の表面にはすでに雑草が生えていました。途中で雨が降ったこともあり、放置した日数が短かったのかもしれません。
実際にやってみて感じたのは、
ビニール袋に土を入れて、できるだけ薄く平らに広げ、じょうろなどでたっぷり水を含ませてから、袋の口をしっかり閉じ、日光がよく当たるコンクリートの上に放置――
この方法のほうが太陽熱消毒の効果が高いように思いました。
今後の虫対策に!「炭」を使ったひと工夫
太陽熱消毒で土をリフレッシュしたら、「炭」を混ぜておくと、虫の発生を抑える効果も期待できます。炭を混ぜると、虫が住みにくい通気性のよい土になります。
ミミズは中性から弱酸性の環境を好みます。
炭を入れることで、土が中性~アルカリ性寄りになります。
また、炭の多孔質な構造が、保水性・通気性・排水性をアップさせ、根腐れ予防にもつながります。
というわけで、以上です。簡単にできる太陽熱消毒、ぜひお試しください😌