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News Diet【報じられない事実が、私たちの未来を変える】

News Diet

日々の生活の中で、私たちはニュースに溺れていることに気づいているでしょうか?毎日、きらびやかなトップ記事や事実の洪水、流れ続ける数え切れない情報の波に飲まれ、心が疲弊し、何が本当に重要なのか見失ったりすることが多いです。

私自身、いま最も必要なのが「ニュースダイエット」です。情報を得ることが市民の義務のように感じていましたが(言い訳です)、実際にはその「情報」はただの断片に過ぎず、私たちの思考を散らす原因になっていたのです。

このブログでは、ニュースを断つことで得られる心の平穏や人生の充実感について考えてみたいと思います。ニュースフリーの生活は、単なる情報の断絶ではなく、より深い理解を求める旅の始まりです。これから、その具体的な体験と気づきを共有していきますので、ぜひご覧ください。

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ニュースはあなたとは「無関係」である

ニュースはあなたとは「無関係」である

私たちは1年間で約2万本ものニュースを消費しています。しかし、その中で本当に役に立ったものはどれだけあるでしょうか?多くの人が、人生にとって重要な決断に影響を与えたニュースを2つ以上挙げることはできません。

実際、あなたの人生にとって重要なことと、メディアが提供するニュースはほとんど無関係です。ニュースは楽しめることもありますが、それが実際に役立つことは非常に稀です。しかも、その「役に立つニュース」を見つけるために、膨大な量の無関係な情報にさらされる必要があります。

「重要なニュースだけを選べばいい」と考えるかもしれませんが、それは不可能です。ニュースの価値を判断するためには、一度そのニュースを消費しなくてはならないからです。そして、多くの場合、本当に重要な出来事はメディアで報じられていないことが多いのです。

メディアが何を重要と見なすかは、私たちが本当に重要と考えることとは異なります。メディアは、読者の関心を引くものを「重要」として提供していますが、それはビジネスモデルに過ぎません。私たちは「重要なこと」と「新しいこと」の違いを見極める必要があり、ニュースに依存するのをやめ、自分自身の価値観で何が重要かを判断すべきです。

ニュースは「能力の輪」の外にある

自分の「能力の輪」を知り、その中にあるものに集中することが大切です。ウォーレン・バフェットの言う「能力の輪」とは、自分が理解できる範囲内で得意なことに集中するという考え方です。輪の外にある情報を無視することで、時間とエネルギーを無駄にせず、重要なことに専念できます。

ニュースの多くはあなたの「能力の輪」の外にあり、特に人生に役立つことはほとんどありません。広い知識を求めるよりも、特定の分野で深い知識を得ることが成功につながります。ニュースや情報を選別する際は、自分の「能力の輪」に合ったものを見極め、無関係なものを排除することが重要です。

ニュースは「理解」を妨げる

ニュースは出来事を断片的に伝えるだけで、深い因果関係を説明することができません。表面的な事実を伝えるだけでは、複雑に絡み合った世界の理解にはつながらず、むしろ誤解を招きます。ニュースを多く消費することで「理解したつもり」になり、かえって自信過剰に陥るリスクが高まります。

理解を深めるためには、ニュースではなく、本や長文の記事を読むことが重要です。それらは、複雑な世界の背景や相互作用を説明してくれ、真の理解へと導いてくれます。

ニュースは「思い違い」を強化する

ニュースは「思い違い」を強化する

ニュースやソーシャルメディアは、私たちの「思い違い」を強化し、合理的な思考を妨げます。特に「確証バイアス」という思考の誤りにより、自分の見解を支持する情報ばかりに注目し、反対の意見を排除してしまいます。このため、イデオロギーにとらわれると、自分の世界観が狭まり、質の高い決断ができなくなります。

ソーシャルメディアでは、アルゴリズムが個々の嗜好に基づいて情報をフィルタリングします。私たちは、自分の意見に反する情報を意識的に探し、見直すことが重要です。しかし、それができるようになるには、まずはニュースを断つ必要があります。

ニュースは「後知恵バイアス」を強化する

世界の出来事は、数百、数千の要因が絡み合って生じるため、単純な「原因」と「結果」の関係ではありません。

たとえば、2008年の世界金融危機は、株式市場の高揚感。抵当貸付利用者数の増加。世間に蔓延した、住宅価格はけっして下がらないという思い込み。銀行の負債比率。怪しげな有価証券(「不動産担保証券」や「債務担保証券」といった謎めいた名前がつけられていた)。いかがわしい有価証券に対する保険(こちらにはもっとひどい名前がついていた)。格付け会社の悪質な行為。抵当貸付の貸し手の悪質な行為。ヨーロッパの投資家の、アメリカの債券への完全に度を越した購買意欲。大西洋のあちら側とこちら側での、銀行に対する手ぬるい監視。不適切なリスクの計算式。金融機関に対するほぼ国家レベルの保証など、複雑な要因が重なり合って起こりました。しかし、後から振り返ると「予測可能だった」と感じるのが「後知恵バイアス」です。

特に短いニュースは、出来事を単純化してひとつやふたつの原因だけを示し、他の要因や相互作用を無視します。この結果、ニュースを消費することで「世界は単純で説明可能」と錯覚し、私たちの判断力が損なわれる危険性が高まります。したがって、短いニュースの表面的な理由に頼るのではなく、自分自身で考えを巡らせることが重要です。

ニュースは「意見の火山」を活性化させる

ニュースは「意見の火山」を活性化させる

ニュースを消費することで、私たちは過剰に意見を作り出し、その結果「心の平静」と「集中力」を失ってしまいます。本来、ほとんどの意見は不要であり、無理に意見を持つ必要はありません。

第16代ローマ皇帝のマルクス・アウレリウス・アントニヌスは、「あなたには、あれやこれやに対して意見を持たない自由も、そうすることによってあなたの心を波立たせない自由もある。その性質上、ものごとが自ら私たちに判断を強いることはないのだから」と説いています。

重要なのは、無駄に意見を持たないこと、そして「意見を持たない自由」を大切にすることです。真の自由とは、特定のテーマに対して意見を持たずにすむことです。

ニュースは私たちの脳を「変化」させる

ニュースの過剰な消費は、脳の構造を変え、長文を読む力や深い思考を行う力が衰える可能性があります。ニュースに触れる頻度が高いと、短い情報を処理する脳の回路が強化される一方で、集中力や倫理的思考をつかさどる前帯状皮質の機能が弱まります。

この現象は、ロンドンのタクシー運転手(2万5000本もの通りを覚える必要がある)が道を覚えることで、他の能力が低下する例と同様です。このように、脳のある領域が発達すると、それにともなって別の領域は退化するのです。

脳を元に戻すには、約一年間ニュースを断つ必要があり、早めにニュースを排除すればするほど、効果も早く現れます。

ニュースは「心の平穏」を破壊する

ニュースの大半は、私たちが影響を及ぼせないものばかりです。ストア派の哲学者たちは、自分でコントロールできることに焦点を当て、それ以外には感情を高ぶらせないことが賢明だと説きました。

エピクテトスも「どこに注意を向けるかによって、あなたがどんな人物になるかが決まる。(中略)どんな思考やイメージで頭を満たすかを自分で決めなくては、あなたのかわりにほかの誰かがそれを決めてしまうだろう」と提言しています。

「ニュースランチ」のすすめ

「ニュースランチ」は、昼食の相手と「ひとつのテーマ」に絞って15分ずつ話すことで、世界をもっとよく理解できるようになるための、新しい視点を得ることを目的としています。

このニュースランチ形式では、まず相手が取り組んでいる最も重要なひとつのテーマについて15分話し、次に自分が抱えるひとつの問題について15分話します。こうすることで、表面的な話ではなく、テーマの背景や問題の核心に迫ることができ、互いに深い理解を得られます。

「ニュースダイエット」の体験がもたらしたもの

著者は、ニュースダイエットのはじめのうちは、何か無作法なことをしているような気持ちがぬぐえないでいたものの、時間が経つにつれてその選択が正しかったと確信を持つようになりました。

ニュースを消費しないことで、「論拠は明確になり、人生の充実感が増し、時間の余裕ができ、決断の質が上がり、心の平静も深まった」と述べています。

最後に、古代ローマの偉大な哲学者セネカの言葉です。

「お金のことになると私たちは倹約家になる。それなのに、時間に関してはとんでもない浪費家になる——私たちが本当に倹約すべき唯一の財産は、時間だというのに」。

というわけで以上です。参考になれば幸いです😌